覚え書き。

日常考えたことのメモ。

火曜日、映画を見た

家にプロジェクタが来たので映画を見た。

Zuneビデオで、さっそくだけれども、『Xメン ファーストジェネレーション』を見た。チャールズ(後のプロフェッサーX)も、エリック(後のマグニートー)も非常にイケメンでかっこよかった。プロフェッサーXは、若干気軽に女の子を口説いている感じがしてよかった。何しろ、口説き方が「キミの目は右と左で色が違うね。遺伝異常だね。ステキだねぇ」である(若干脚色)。

後のマグニートーに対して、力の正しい使い方を教えたのも、実はチャールズだったという描写があり「へー」である。チャールズは、エリックに対して「冷静と情熱の間にいいポイントがある」みたいな指導をする。憎しみ一辺倒のエリックに対して、楽しい頃の記憶をみせて感情のバランスをとらせるという方法。ただ、結果、彼の感情はどこかの時点で宿敵に対する憎悪から、人間に対する憎悪に変わっていく。映画を見ていて、この「切り替わり」がどこなのかよく分からなかった。

そもそもの発端、エリックは宿敵がミュータントだと知っていたのかどうか分からない。国から命令されてミュータントを攻撃するのを見て「いや、それは国が言うからやってるだけで」と大人な意見のチャールズに対して「そういう連中に痛い目に遭わされたんだ」と非常に現実的なエリック。はて?でもエリックを最初にひどい目にあわせた宿敵は、実はミュータントだったので、恨むべきはそちらではないか、とも思う。

そう思って、さらにこの映画を振り返ってみると、劇中にはあからさまにミュータントを攻撃する(批判的な意味もこめて)シーンは実はあんまりない。

・ミュータントのワカモノに「いつものあれやってよ!」とからかうCIAのスタッフ
・ミュータントを攻撃する米国とソ連

そうやってみると、実は、主人公のチャールズがレイブンに対して「いやいや人前で変身しちゃダメだから」と言ったり、レイブンが変身した人間の姿の方がキレイだよ、とビーストに言われて「ああ、この人そういう意識だったのね」と落胆するシーンの方が印象に残るわけです。

そうすると、この映画で描かれるミュータントに対する憎悪は、実は人間→ミュータント、の強烈な批判ではなくて、ミュータントの中でも人間サイドに気持ちがあるチャールズと、反人間サイドに居るエリックの戦いが中心に描かれているのだ、ということに気づきます。

「いや?そもそも、Xメンのファーストってそういう話だよ」と言われるとそうなのですが、エリックが憎んでいるのは実は、人間と共存しようというチャールズのことだったのかもしれないですね。